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mini用カーアダプタ |
mini 用小型カーアダプタの製作記 by ちば (KFH01100) 1996/5/20
mini 使いの皆さん、こんにちは。ちばともうします。
自動車の中で mini を使いたいと思ったとき、電源が問題になりますよね。
バッテリーだけだともって2時間程度ですし。
いまのところ Panasonic からカーアダプタのオプションは発売されていませんし、
取説には付属のACアダプタ以外使うなと書いてあるし。
そうなると市販の車載用DC−ACインバータで DC12V を AC100V に変換して、
付属のACアダプタをつないで使うことになります。
携帯PC活用Tipsで紹介されているような小型のDC−ACインバータもあり
ますが、それでも付属のACアダプタと一緒となるとちょっとかさばりますよね。
しかもカーショップなどで比較的安く売られているものでも福沢諭吉さんひとり分
前後します。(^^;)
それより何より DC12V を DC15V にするのに一度 AC100V にしなきゃいけないのは
気分的にすっきりしません。
そこで Jet mini 用にタバコの箱ぐらいの小型カーアダプタを作りましたので、
製作記としてまとめてみました。 回路図と外観などの画像データをまとめたもの
も同時にライブラリにアップしますので、同様のものを作りたい方はぜひ参考に
してみてください。
なお、製作される場合は、必ず個人の責任で行ってくださいね。(^^;)
先ほども書きましたが mini の取説には付属のACアダプタ以外使うなと書いて
ありますので。
万一 mini や愛車が故障してもちばは一切責任を負いません。
こうしたほうがもっといいとか、こんなデバイスもあるよなどのアドバイスや、
作って良かったとか、こんな風に使っているといった感想などは喜んでお受け
いたします。PRONOTEの部屋で盛り上がりましょう。(^o^)
それでは、あなたと mini にすばらしい Mobile PC ライフがおとずれることを
お祈りして。
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| これであなたの mini も車載PC! 自作カーアダプタ。 |
| タバコの箱程度の大きさ。mini 用小型カーアダプタの製作記です。|
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※あらかじめ車の電圧が10〜15Vの範囲内であることを確認しておいてください。
まず手始めに Jet mini の消費電流を測定しました。といっても18年ぐらい昔に
自作した安定化電源と電流計が頼り。どこまで当てにしていいのやら...
充電初期(空) 約650mA
充電完了直前 約150mA
充電完了 約6.5mA
POWER ON 起動時 約800mA
充電初期 & POWER ON 起動時 約 1.1A
HDD シーク時 約600mA
充電初期 & HDD シーク時 約800mA
HDD リトラクト 約500mA
充電初期 & HDD リトラクト 約700mA
省電力設定を有効(バッテリー/ACアダプタ)にした場合。
CPUスピードダウン 約400mA
HDD 停止 約300mA
※ mini(CF11FS)の場合は、DX4/75MHzなのでもう少し多いと思われます。
また、HDDを換装している場合も電流値は違ってきますのでご注意ください。
立ち上がり時は1A程度電流が必要なことがわかりました。
ん〜、キビシィ〜。1Aかぁ。やっぱり無理かなぁ。
元来ものぐさのちばは自分で一から回路図を起こすなんてことは滅多にありません。
ましてやスイッチング電源なんてことになると能力的な面からも苦しい。
とまぁ、はっきり言ってあきらめムードだったんです。とある1個のパーツと出会う
までは・・・ そのパーツとは? (DCプラグジャナイヨーン)
ELCO ZS101215 汎用DC−DCコンバータモジュール
これ、以前からみかけたことはあったんですよ。よくTDKのDDコンが置いてある
あたりに並んでます。ただお値段がけっこういいんで、思いつきの自作なんかでは
ちょっと気軽には使えないんです。だからあんまり記憶にも残ってなかった。
ところが・・・
ゴールデンウィークを間近に控えたとある日曜日に秋葉原を散策していたら、
DDコンがミョーに安い値付けになっている店がありました。
あれ、ここのDDコン、結構安いなぁ............................... と、
眺めているうちに頭の隅っこの方にあった mini のカーアダプタと結びついて
いつしか真剣に皮算用していました。 12V --> 15V 単一出力、電流容量は.....
最大のものでも 700mA か。 ちょっとたりないんだよなぁ、ちょっと。
..... でも、ちょっとたりないだけだから何とかなるかもしれないなぁ.....
よし、ちょっと買って試してみよっか。
通常 \5K 前後するものがなんと \1,800 、試してみる気になりますよね。
で、このDDコンを買いました。税込み 1,854円なり。
場所はヒロセパーツセンター3号店(だったとこ?)の2Fのヒロセテクニカル(株)
です。レジの前のショーケースの中にありました。まだ2〜3個あるように見えまし
たが、ガラスのショーケースの中に各種電圧のが雑多に積んであるので、店員さんに
開けてもらわないと確認できません。
他の店もさがしたところ、店の名前はおぼえていませんが、ラジオセンター1Fの
中央通りからみて右側の通路と中央の通路を結ぶ通路にある店と、ラジオデパート
1Fの右側の通路を少し入った左手の店にありましたが、いづれも定価(多分\4,770)
売りでした。
もっとも動くのがわかっていれば、定価で買っても6K円でおつりがきますが。
前置きが長くなってしまいました。(^^;)
今回の製作の要であるこのDDコンさえ入手できれば、もう8割方出来上がったよう
なものです。 このDDコンは、エルコー(株)のものですが、2年ほど前に社名を
コーセル(株)に変更したそうです。(ラジオセンターの店のおじさんに聞いた。)
ですので、DDコンに "COSEL"と"ELCO" のどちらが書かれていても同じものです。
また、コーセルから7月ぐらいに新型 ZUS101215 が出るようですので、急がない方は
それを待った方が良いと思います。 ZS101215 と基本的なスペック(入力 DC12V、
出力 DC15V 0.7A)は同じで、入力電圧の範囲が現在の DC10〜15V より DC9〜18V に
広がり、若干小型化され、価格もさがる(多分\3800程度)ようです。
なんでこんなこと知ってるのかって? ちばがコーセル(株)の回し者だからでは
ありません。 店に何の資料もないんで、詳しいスペックを知るためにコーセルから
カタログを取り寄せたからです。
そんなこともあったので、ゴールデンウィークに作り始めたのに報告はいまごろ、
というわけです。
使用したパーツ・メーカー・数・価格・入手先
DC-DCコンバータ COSEL(ELCO) ZS101215 1 \1,854 ヒロセテクニカル
6.5φDCプラグ 極性統一型#5 13.8〜18V 1 \100 山長通商
電解コンデンサ 1000uF35V 2 \100 秋月電子
セラミックコンデンサ 1000pF 1 - ジャンク
シガーソケット(ヒューズが内蔵できるもの) 1 \200 鈴喜デンキ2F店
ヒューズ 3A 1 \50 鈴喜デンキ2F店
適当なコード 2m程度 1 - ジャンク
適当な基板 秋月にあった 73x43mm 1 \70 秋月電子
難燃性プラケース タカチ SS-N90 90x50x26mm 1 \300 千石電商
-----------------------------------------------------------------
合計 \2,674
参考:
極性統一6.5φDCプラグは東京ラジオデパート・鈴喜デンキ2F店でも発見 \150
SHINCHAN さんにケーブル付きのが千石電商にあると教えてもらったので、L字型
のを使ったらかっこいいかなと買いに行ったが5.5φのまでしかなかった。(;_;)
(だれか発見したらおせーて)また入荷するかなぁ。
シガーソケットはケーブル付、3Aヒューズ内蔵のものが秋月にあり。\100 !(゚O゚)!
でもソケットがでかくて無骨だったのでちばは使わなかった。
少しでも安くあげたい人にお奨め。
ケースは難燃性でないものもあり、色も白と黒がある。 このタイプのケースは
ネジ止めをするための柱が4本立っているので内部は結構狭いです。
電子工作にあまり自信のない方は、少しぐらい大きくなってももう少しゆとりの
あるケースを選択した方がいいでしょう。
ちばは一つ目基板の横列のランドがつながったものを使いましたが、ちゃんと
エッチングして作るほうがよいことは言うまでもありません。その場合は入力側
GNDパターンをDDコンの下まで回り込むようにしておくとノイズ防止の点で有利
です。
さあ、パーツが揃ったら組立です。手順を簡単に説明しますと、
1. ケースに収まるサイズに基板を切断する。
柱にあたる部分をうまく削っておくと完成したときがたつかなくなります。
2. DDコンを中央に、電解コンデンサを柱の間に収まるように基板に配置して
はんだ付けする。
3. 残ったわずかな隙間の中からセラコンの配線に都合のいい箇所を選んで
はんだ付けする。
4. コードを自分の車に合わせて適切な長さに切り、シガーソケットとDCプラグを
それぞれはんだ付けする。 ちばはシガーソケット側は 30cm、DCプラグ側は
後席での使用の可能性を考えて 1.7m にしました。
5. 基板内を配線し、コードをはんだ付けする。
ここまでで配線は完了するので、動作確認をしておきましょう。
6. ケースにコードを通すための穴を開ける。
7. 基板を組み込みふたをネジ止めして完成。
コードを柱とケースの内壁のあいだに通してやるだけで、基板やコードを固定
しなくてもがたつかないし、外からの引っ張りに対して強くなっています。
と、文章で書いただけでは細かいニュアンスが伝わらないので、画像データの方から
何とか雰囲気を読みとってください。
画像をよ〜く見ていただくとわかるかと思いますが、ケースには上ぶたと底ぶたが
あって、ちばは上ぶたの方に基板を組み込んでいます。 このほうが組みやすいし、
底ぶたには基板固定用のボスが立っているので、内部でDDコンとケースとの間に
このボスの分だけ隙間ができ、熱的にも良いと思いました。
また、このケースは底ぶたにスペック版を張るような凹みがあったりして、けっこう
しゃれていますので、コードを出す穴の加工さえ上手に仕上げれば、まるでメーカー
品かのようにかっこいいです。
最後に使用する上での注意点をいくつか。
DDコンの電流容量は 700mA ですが、初めの方に書いたように mini の状態によって
は 700mA を越えてしまう場合があります。そこで、次の点に注意してください。
1. 充電池を使い切っている場合、最低15分は充電に専念するべし。
2. 1.のときで15分も待てない場合はバッテリーを抜いてから起動するべし。
3. PCカードの使用は必要最小限にするべし。
4. PCカードはなるべく満充電状態で使用するべし。
5. HDDを頻繁にアクセスしないアプリを車内で使用することが多い場合は
省電力設定を有効(バッテリー/ACアダプタ)にするべし。
6. 特に夏場は直射日光をさけるべし。
こんなところです。充電というイベントが以外に電流を必要とするので、充電は
できるだけ家庭用電源で済ませておくのがベストだとはおもいます。
まあ、充電中に使用しなかったとしても、車で移動中に充電できるだけでも大きな
メリットになりますよね。タクシーでシガーコンセント使わせて、なんて言ったら
ダメですかね。(^^;)
つたない説明でしたが以上で終わります。
ではまたPRONOTEの部屋でお会いしましょう。
さいなら、さいなら、さいなら。
ちば |
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*画像はすべて CASIO QV-10 で撮影したものです。だから画質はご容赦を。m(__)m
回路図はペイントブラシで作成しました。(^^;) |
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