タイガーIH炊飯ジャー 炊きたて
JKC-H100 06年製
もう何年も前から、コンセントを抜くと時計がリセットされてしまうようになっていましたので、重い腰を上げてリチウム電池を交換することにします。
右下が取り寄せたリチウム電池、です。
ちょっと違うものでしたけど。(^^;
JKC-H100 でネットで調べてみると、この製品に限らず、タイガーの炊飯器はおしなべて、5~10年くらいで時計バックアップ用のリチウム電池が消耗してしまうようです。
うちのは10年くらいもってたのかな?
もはや定かではないですが。
コンセントを挿していれば消耗しないわけですが、まぁほとんどのご家庭では節電のために抜いていることでしょう。
炊飯器ってのはそういう使い方、ですよね。
となるとやがて消耗することになるわけですが、どういうわけかユーザーが簡単に電池交換できない「仕様」となっています。
メーカー曰く、交換できるように電池蓋などを設けると、そこから水が入ってショートする危険性があるので難しい、のだそうで。
んーでも底面からアクセスできるようにするとか、なんか手はあるように思いますが。
電池交換可能な防水ケータイ、いくつか使ってたし。
そこまでの高い防水性能は必要ないわけですからね。
これはタイガー魔法瓶だけでなく、東芝でも三菱でも同じ。
製造コストが上がると競争に負けてしまうので、どのメーカーも改良には及び腰なのでしょう。
5年後、電池交換できます。
って謳ってもなかなか訴求力のない機能なのは頷けます。
とはいえやがて故障するのは目に見えているわけであり、メーカーに修理依頼すると5千円以上は取られます。
2万取るメーカーもあるんだとか。
電池交換ごときに。さすがに暴利でしょ。(-_-#)
修理に出している間ごはんが炊けないのも困るし、タイマー予約できないだけで炊けないわけじゃないので、そのまま使っているご家庭がほとんどかと思います。
タイガーがやれば東芝や三菱も追従してくる可能性はあるんじゃないか、という気もしますが、いかがでしょうか?
単3二本の電池ボックスならそんなにコスト上がらないかと。
んーでも逆に、電池交換しなきゃいけないダサい炊飯器に見えちゃう? リチウム電池内蔵のほうがスタイリッシュだ・・。
じゃ、炊飯するときは必ずコンセントに差すわけだから、充電式にしてその間充電すれば? あー、コストか。
熱源が近いので、充電池の安全確保も問題になるかな。
そうだ、そんなニーズにぴったりな全固体電池がもうすぐ出回るので、この問題、数年後には解決だ。めでたし。
ですが問題は、現時点の、目の前の炊飯器です。
修理依頼は高いし時間もかかる。
買い換えたほうがいい場合も。
でも時計以外は使えてるのに買い換え?
しかし、ちょっとした分解・組み立てとはんだ付けの腕のある方ならそんなに難しい修理ではないので、自身で治すのもあり、です。
俺らの頃は技術家庭で男子だけだったけど、いまの子は義務教育で組み立てとはんだ付け、やったことあるでしょ。
こういうときのための勉強だったんですよ~…。
だから誰しも一定程度の腕はあるはず、です。
ただし、仮にも使えているものなわけですから、失敗して壊しちゃったりすると、奥さんの冷たい視線にしばらくさらされるとともに、即買い換えという痛い出費が待っていますので、やるなら心して取りかかってくださいね。(^^;
それじゃ、いってみよう。
まずは蓋などのはずせるものはひととおり取り去っておきます。
JKC-H100は蓋がはずせて洗えるのがウリのひとつなので。
底面のねじを4本、はずします。
写真のようにボディに汚れが付着していますが、ほとんどが米汁のヌメヌメなので、このまま作業していると手がベタベタしてきます。
先にアルコール除菌シートなどでキレイに拭き取ってからはじめることをオススメします。
結局私もこのあと拭きました。(^^;
手がキモチ悪くて作業に身が入らんので。(^^;
そのまま続けると中の基板に付着して、やがて腐蝕する可能性だってありますし。
底面を指で持上げると側面との間に隙間ができるので、そこにマイナスドライバーを差し入れて軽くこじるとはずれます。
これがIH炊飯ジャーの中身か~。
コイルのように綺麗に巻かれた銅線が発する磁場で鉄釜を加熱するんですね~。
その熱で制御回路が壊れないようにファンで冷却しているってわけだ。
で、目的のリチウム電池は制御基板のさらに奥のインターフェース基板にあるはず。
ファンの上やや奥に見えているねじ2本と、
ファンの下のかなり奥まったところにあるねじ2本をはずします。
下のねじのほうが少し長いので、戻すとき注意。
さらにファンの右の銅線コイル行きコードのねじ2本もはずします。
すると制御基板とインターフェース基板が引っ張り出せるようになるので、フレキシブル基板と青いリード線2本のコネクタをはずせば、インターフェース基板が分離できます。
余談ですが、
電子部品をはんだ付けなどで取り付けている板のことを「基板」と言います。
漢字変換すると社会基盤とかの「基盤」のほうが先に出てくるので、注意が必要です。
電子機器技術者から見ると「基盤」と書かれると、キモチわるい、です。
昔から多い間違いなんですが、最近は特に目にする機会が増えてきていて、閉口します。
あと、「内蔵」を「内臓」と書かれるのも甲乙つけがたいキモさです。(^^;
「時計用リチウム電池内蔵」、です。
2chならまだしも、ネットニュースなどでも見かけますから記者の品格が疑われます。
何らかの形でネットに記事などを公開されている方はぜひ修正いただければ幸いです。
余談はさておき、
さらに、インターフェース「基板」の裏側のプラスチック保護板をとりはずすと、
あった。
・・・あったけど、取り寄せたリチウム電池より大きいなぁ。
刻印をみると、CR2477、となっています。
取り寄せたのは、CR2450。
ネットでJKC-H100の情報が見つからなかったので、近い型番の情報を元に「どうせ同じだろ」って考えで取り寄せたのでした。
CR2477のほうが容量が大きい。だから10年程度もったんですね。
CR2450搭載機は5年くらいでダメになるということのようです。
でもまぁ、取り寄せてしまったので、これを使います。
電圧は同じなんで。5年くらいもつでしょ。
5年の間に他の機能が壊れるかもだし。
プラス側の端子は同じような位置に来るように曲げます。
マイナス側はリード線で繋ぎます。
プラスチック保護カバーに収まれば問題なし。
新しいリチウム電池を取り付けた時点で、時計表示が点滅をはじめています。
回路を金属部分に当てたりするとショートして壊しますので、はずしたときより慎重に組み上げます。
戻す際の注意点。ファンの下に制御基板の位置決めのためのフックがあるので、受け側の穴に忘れずにはめ込みます。
時刻合わせは、すべて停止の状態で「時」「分」ボタンで合わせます。
タイマー機能を使うか否かに関わらず、時計が点滅ではなく時刻表示されているというのは、やはり気持ちがいいものです。
事後、交換したリチウム電池について調べてみたところ、CR2477の端子付きは流通していないようです。
そのため、代用としてCR2354を入手している人が多いですね。
CR2477は950mAh、CR2354は560mAhなのでやはり5年もてばいいほう、という感じになると思います。
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